「岳(がく)」は、山岳救助という珍しいテーマで泣ける漫画です。
とにかく全てのストーリーが泣ける展開になっていて、登山家も、そうじゃない人も夢中になって読める漫画です。

©石塚真一/小学館
漫画「岳」は、2007年~2012年にビッグコミックオリジナルに掲載されていました。
全18巻で完結です。
2011年5月には、小栗旬主演で映画化もされました。

©「岳 -ガク-」製作委員会 ©2005 石塚真一/小学館
漫画のあらすじ
ボランティアで山岳救助を行う島崎三歩(しまざきさんぽ)と、それに関わる人たちの物語です。
山に登る人々の気持ち。待つ人の気持ち。山で死ぬこと。助かること。様々な人間の心情が描かれています。
救助された人たちの、申し訳なさそうな言葉に対し、「よくがんばった。山に来てくれてありがとう」と声をかける三歩の笑顔と人間の大きさに人々は二度救われます。

©石塚真一/小学館
命の価値について、考えさせられるようなシーンもたくさん出てきます。
最終ストーリーは、極限の中での命がけの救助の連続で、涙なしでは読めません。
主人公以外のキャラの良さ
この漫画で、特におすすめしたいキャラクターが、昴レスキューに所属する牧英紀です。
県警のヘリが飛べないような悪天候の中でも、人の命を救うためにヘリを飛ばす決断をする。
三歩が昴レスキューなら来てくれる、と信じて待っている様子からも二人の信頼関係が良く描かれています。

©石塚真一/小学館
もう一人、紹介したいのが、椎名 久美(しいな くみ)です。
長野県警察の山岳遭難救助隊隊員です。
この漫画のヒロイン役ですが、特に恋愛に発展するわけではありません。
最初は嫌々救助活動を行っていましたが、三歩の生きざまに触れて、救助隊員としてどんどん成長していく様子は、この漫画の大きなテーマの一つになっています。

©石塚真一/小学館
山は人を成長させるといいますが、この漫画を読んでいると本当に山に登ると自分の中の価値観が変わるような体験が出来るような気になります。
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