肉食動物と草食動物の共存を描いた漫画「BESTARS(ビースターズ)」

ビースターズ その他
©板垣巴留/秋田書店

「BEASTARS」は、週刊少年チャンピオンで連載中のちょっと不思議な世界の漫画です。

動物たちを擬人化した世界です。

動物たちは、基本的に人間と全く同じように、家に住み、服を着て、食べ物を食べます。

けものフレンズのような、ゆるかわいい世界観ではなく、結構人間的な心情描写が多いシリアスな漫画です。

食物連鎖が動物たちを苦しめる

動物たちの高校生活がストーリーの中心です。

ここで問題になるのが、食べ物です。

 

肉食動物は本能的に草食動物の肉を食べたいのですが、草食動物を食殺することは禁じられています。

食殺を行うと、人間界で言う殺人よりも重い罪に問われます。

 

本当は、草食動物を食べたくて仕方ない肉食動物たちは、いつも我慢しながら草食動物と生活しています。

場合によっては、食欲を抑える薬を飲みながら、日常生活を行っています。

逆に草食動物たちは、法に守られながらも、いつ食べられるのかビクビクしながら生きています。

 

高校生たちにとってもそれは例外ではありません。

友情と食欲との葛藤を描いた、独特な世界観がこの漫画の最重要ポイントです。

 

肉食動物と草食動物がどうやって共存していくのか、それぞれの感情が渦巻いてます。

 

草食獣を食べたくて仕方ないが、社会のモラルのため食べない肉食獣。

 

肉食獣が怖くて、一緒に生活したくないが、虚勢をはって頑張る草食獣。

 

心の中では憎しみあっていても、お互いに笑顔で日常生活を送っています。

突如起こった事件により世界が変わっていく

しかし、突如学園内に草食獣食殺事件が発生してしまいます。

テム

©板垣巴留/秋田書店

主人公のハイイロオオカミ(肉食動物)のレゴシ は、自身の食欲という本能と戦いながらい、食殺事件の犯人を探し、肉食動物と草食動物の正しい共存の在り方を見つけるため日々奮闘します。

 

動物とはいえ、人間社会に近く、他人との表面的な関わりと本性の対比は現代社会の問題に鋭く切り込む社会派漫画ともいえます。

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