「メタルマクベス」は、劇団☆新感線による舞台です。
原作は、シェイクスピアの悲劇「マクベス」です。
劇団☆新感線の劇作家いのうえひでのりと宮藤官九郎がタッグを組んだ作品として非常に注目を集めました。
悲劇にメタルの音楽をまぜた、宮藤官九郎ならではの作品です。
何度か再演されていますが、2006年公演が初回です。
出演者
- 内野聖陽:ランダムスター
- 松 たか子:ランダムスターの夫人
- 森山未來:王子レスポールJr
- 北村有起哉:忠臣グレコ
- 橋本じゅん:親友エクスプローラー
- 上條恒彦:ESP国王・レスポール
あらすじ
時代は、未来の西暦2206年という設定ですが、世界は戦争により荒廃し、文明が崩壊している設定です。
かなりの未来ですが、中世くらいの文明の中での生活という感覚です。
内野聖陽演じるランダムスターは、自らの主であるレスポール王を、自身の妻(松たか子)にそそのかされ、暗殺してしまいます。しかし、その罪の重さに押しつぶされ眠れなくなり、ランダムスターと妻は精神的に壊れていきます。
このあたりは原作「マクベス」を意識した部分です。
そこに、「メタル」を足していきます。
ランダムスターは、魔女の予言に影響され、自分を1980年代のロックバンドのボーカルであるマクベスだと思うようになります。
結構強引な設定でメタル化されてますが、そこは受け流していきましょう。
父レスポール王を殺された、レスポールJr.(森山未來)がランダムスターの前に復讐のため現れ、決闘を行います。
基本的にはシェイクスピアの悲劇を元にした、暗ーい話なのですが、そこは宮藤官九郎、明日のジョーなどの色んなパロディを入れ、コメディ要素をふんだんに盛り込みます。
挑戦的な舞台
ミュージカル部分をメタルで表現するという斬新な設定に、困惑します。
しかし、迫力はすごいです。
特に松たか子さんの壊れた演技はこの演劇の迫力を最高のものにします。
この舞台を観た人は、皆そこに目がいってしまいます。それほどインパクトがあります。
肝心のメタルはというと、ギターのリフがどの曲もカッコいいです。
よく作られています。メタルに対する敬意を感じます。
色んな要素をふんだんに盛り込んだ、良くも悪くも宮藤官九郎ワールドです。
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