「橋を渡ったら泣け」は、土田英生が作り、生瀬勝久が演出を行った2007年3月に公演されたの舞台です。
2007年10月にDVD化されています。
- その鉄塔に男たちはいるという(舞台)
- 斎藤さん(TVドラマ)
- 赤鼻のセンセイ(TVドラマ)
- 崖っぷちホテル(TVドラマ)
舞台「橋を渡ったら泣け」のポイント
- 大倉孝二のツッコミがおもしろい
- 喜劇だけど深く考えさせられるストーリー
- 舞台初心者の人にもオススメ
あらすじ
大災害により、日本がまるごと沈没してしまった状況で、信州乗鞍岳には7人の男女が生き残っていました。
- 井上義徳役 八嶋智人
- 長野高次役 鈴木浩介
- 栗田守役 六角精児
- 八代満知子役 奥菜恵
- 赤柳宗治役 小松和重
- 赤柳恵子役 戸田恵子
- 田中美土里役 岩佐真悠子
そこに、大倉孝二が演じる佐田山七郎が漂着したところから物語は始まります。
生き残った7人は、一見すると平和に暮らしているように見えます。
でも心の奥で色々な問題を抱えていて、その心の迷いがこの舞台の見どころです。
喜劇なのか悲劇なのか。絶妙なバランスで進む会話が面白い舞台です。
また、この舞台の裏テーマに「権力」があります。
人は権力を持つと必ず傲慢になるといいます。
この演劇は、権力の正しいあり方を求めています。
各出演者を紹介
佐田山七郎役 大倉孝二
佐田山七郎は、この舞台の主役です。
名脇役としてテレビドラマに引っ張りだこの大倉孝二が主役です。
大倉孝二ファンとしては必見の作品です。

©Bunkamura
佐田山七郎は、諏訪湖のボートの運転手でしたが、ボートに乗り漂流して7人が生き残る島にたどり着きます。
お人好しで、他人に気を使ってばかりの性格の佐田山七郎ですが、閉ざされた生活の中で変わっていってしまいます。
最後にはどうなってしまうのか、この演劇の大きなテーマの答えを導く大切な役割です。
井上義徳役 八嶋智人
演劇界でもベテランの域に達してきた八嶋智人。

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井上義徳は、バカで人の説明をうまく理解できないところがあるけど、温厚な性格が周りの人たちの心を癒します。
この演劇の良心の部分を受け持つ、大事な役割を果たしています。
撮影後の八嶋智人のインタビューでは、「バカに見えるように常に口を開けて演技することを気を付けた」と言っています。
長野高次役 鈴木浩介
TVドラマでは、知的な父の役を演じるイメージが強い鈴木浩介ですが、今回の演劇では、少し浅はかな役を演じます。

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長野高次は、食料品会社に勤めていたことから、島でたくさん見つかった缶詰の管理を任される立場になります。
この缶詰に関してのちのち争いが起こります。
この演劇では、ダメ人間がたくさん出てきますが、この長野高次が一番ダメ人間な気がします。
後のインタビューでも、鈴木浩介自身が長野高次のことが大嫌いだったと言っています。
栗田守役 六角精児
個性派俳優の六角精児は、今回の舞台でも個性的な役に挑戦します。

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栗田守は、過去に島で起こったトラブルを解決したことから、島のリーダー役としてみんなをまとめています。
細かい性格で、あまり人から好かれない人物のためリーダーシップをうまくとれていないことが、島の人間関係に混乱を生じさせてしまいます。
八代満知子役 奥菜恵
ひと昔前はTVドラマでも主役級の多かった奥菜恵は、歳をとり落ち着いた役どころが増えています。
今回の舞台でも演技をするのかと思いきや、演じる八代満知子は、若さ全開のキャラクターです。

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八代満知子は、天真爛漫で、自分が女性として魅力的だと思っていて、それを隠そうともしない、少し痛い性格です。
赤柳宗治役 小松和重
小松和重が演じる赤柳宗治は、一見穏やかな性格で、妻の赤柳香織と仲良く、島の中でも割と平和に生活しています。

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知的で優しい性格の赤柳宗治が豹変していく様は、この舞台の起承転結でいう転の部分を一番表現しています。
赤柳恵子役 戸田恵子
戸田恵子が演じる赤柳宗治の妻である赤柳香織は、この舞台の中で一番常識のある人です。

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みんなが壊れていくような状況だからこそ、赤柳香織の一つ一つの言葉に重みがあるように感じられます。
田中美土里役 岩佐真悠子
岩佐真悠子は、この作品が舞台初挑戦になります。

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田中美土里は、元お天気お姉さんでレズという設定です。
舞台初挑戦とは思えないくらいしっかりとセリフをしゃべっています。
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