「国が崩壊しても平気な中国人、会社がヤバいだけで真っ青な日本人」は、谷崎光がPHP研究所から2016年1月に出版した本です。
結構インパクトのあるタイトルですが、中身もかなりインパクトのある内容になっています。
この本のポイント
- 中国人は国が崩壊するのを恐れていない
- サラリーマンという仕事は安全ではない
- 中国人は日本人のように仕事で病んだりしない
- どんな状況でも生きられるスキルを磨くことが大事
著者、谷崎光
著者の谷崎光は、(株)ダイエーと中国の合弁貿易会社に就職し、中国で5年間生活をしていました。
その後、作家になり実際に中国で生活しながら中国関係の著書をたくさん書いています。
- 中国てなもんや商社
- 日本人の値段 中国に買われたエリート技術者たち
- 感動中国 女ひとり、千里を行く
渡辺謙、香川照之などが出演していました。
本の内容を簡単に紹介
「国が崩壊しても平気な中国人、会社がヤバいだけで真っ青な日本人」は、実際に中国に住んでみて感じた実体験が主になっているので難しい内容ではなく読みやすいです。
中国に住んだ人なら分かる中国の独特の文化を風刺した本です。
中国人は国家が崩壊しても気にしない
内容で特に心に残っているのは、中国人は過去に何度も国家の崩壊を経験しているので、経済が崩壊しても自身の財産を守る方法を身につけているということです。
自国の通貨よりも進んで金を保有したがることや、財産を地下銀行に預けておくことに執着します。
国が崩壊したら正規の銀行では預金封鎖が行われお金がゴミ同然になってしまうのですが、地下銀行なら、そんな資産を守ることができ、世界中で換金することができるそうです。
中国人の結婚
中国人が結婚相手に求めるのは、お金を稼ぐ能力だそうです。
日本人のようにサラリーマンとして働くよりは、自営業を行なっている人が多く、また1つではなく、複数の仕事を兼業している人が多いそうです。
だから、家族を養うために自身の力で仕事を作り出してお金を稼ぐ力が日本人よりも大切なのです。
事業で成功した人は、親族たちの面倒も見るという、血縁を大事にした強い繋がりを持っています。
また、稼ぐ能力は女性も高く、夫婦で別々に事業を行なって稼いでる家族も多いそうです。
中国人の仕事の仕方
中国人は、仕事をする際に、ズルをするのは当たり前という土壌があるため、顧客からぼったくるのは当然、レジを打ったふりをしてお金を抜いたり、商品を勝手に持って帰ったりということが頻繁に起こるそうです。
中国のマクドナルドの店員ですら、商品代金をごまかし、差額を自分のポッケに入れることが当たり前に行われている、というのは衝撃でした。
日本人の感覚では信じられなくても、中国では当たり前なのです。
これを単純に悪だと決めつけることには問題があります。
生活ができないレベルの低い賃金で働かされている人たちは、そうしたズルをしないと生きていくことができないのです。
そういう背景を知ったうえで、善悪を語らなければなりません。
決して正しいこととは言えないけれど、生きていくために仕方ないことが、日本を出て海外に行けばたくさんあるのです。
日本人はすぐに心の病になる
中国に転勤になった日本のサラリーマンは、心の病気になってしまう人がとても多いそうです。
不正が当たり前の文化。食べ物、飲み物、空気など、まともなものが手に入らず品質が悪すぎる生活。
快適な生活に慣れてしまった日本人は、劣悪な環境に耐えられないのです。
そんな日本人を見て、中国人は、「弱すぎる」と、逆に驚くそうです。
これから日本はさらに少子高齢化が進み、経済が崩壊してしまう可能性もあると思います。
そんなとき、路頭に迷ってもたくましく生きていける人にならなければなりません。
もしかしたら、日本人が忘れかけているハングリー精神を、中国から学び直すときなのかもしれません。
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