月刊少年マガジンで小林有吾が連載している漫画が、本作「フェルマーの料理」です。
漫画家は週刊誌で連載すると地獄のようなスケジュールが待っていると言いますが、それに重ねて月刊誌でも連載しています。

©小林有吾/講談社
あらすじ
主人公の北田 岳(きただ がく)は、数学の天才少年で私立ヴェルス学園という名門校に入学し、その未来を期待されています。
しかし、彼の家は貧乏で、東大に行き数学者になり家庭を助けたいと思うにつれ、数学に対するワクワクを失っていきます。
そんな目標を見失った中で彼は23歳にして都内に一つ星レストラン「K」を開店した朝倉 海(あさくら かい)に出会います。

©小林有吾/講談社
朝倉海は、北田岳がアルバイトする学生食堂で、彼の料理する姿を一度見ただけで、頭の中で複雑な数字を組み合わせて料理の答えを出していることに気が付きます。
二人の不思議な出会いが料理界に新たな革命をもたらしていきます。
フェルマーとは?
「フェルマーの料理」というタイトルは、有名な数学者が残した有名な数学問題「フェルマーの(最終)定理」をもじったものです。
注目のキャラクター
この漫画で一番いいキャラクターは、主人公の父親です。
自転車屋を経営する作業着の似合う気の優しいザ・お父さんです。
母親は出てこないので、どうやら男手一つで主人公を育てたみたいです。
父は底抜けに明るくて息子は自分には出来すぎた子だと思っています。
朝倉海に、自分の店に一回来てみろと言われて興味を持った岳ですが、数学者ではなく料理に興味があることまだ父に伝えられずにいました。
岳は朝倉の店を訪れるため他には何も言わず、父にが「東京に行ってみたい」と父に言いますが、父はただ真顔で「よくわかんねぇが、行ってこい!」と息子の背中を押します。

©小林有吾/講談社
この父の強さが、この漫画の一番かっこいいポイントだと思います。
小林有吾の漫画の特徴
アオアシでも分かるように、小林有吾は悩みや葛藤する表情を描くのが非常にうまい漫画家さんなので、この漫画も大人気になりそうな予感がします。
あくまでアオアシと並行して描いていけるだけの体力があれば、の話ですが。。。短編で終わってしまわないことを祈ります。
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