ドイツにある世界一美しい本を作るシュタイデル社

世界一美しい本を作る男 ドキュメンタリー
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世界一美しい本を作る男」というタイトルの映画が2013年9月に日本で上映されました。

単館映画のため見たことも聞いたこともない人は多いと思います。

しかし、実際にこの映画を見た人は、作品に出てくる本の美しさと、それを作る人たちの情熱に賛辞を惜しみません。

その作品に出てくるシュタイデル社の責任者ゲルハルト・シュタイデルを追ったドキュメンタリーDVDブックが発売されました。

 

それが、今回紹介させていただく「世界一美しい本を作る男 シュタイデルとの旅 DVDブック」です。

シュタイデル社内

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このDVDから学ぶこと

  • 金儲けよりも大事なことがある
  • 大企業じゃないからこそできることがある
  • 丁寧な仕事は人に感動を与える

シュタイデル社とは?

シュタイデル社は、ドイツにある社員40人くらい(DVD撮影当時)の個人経営の小さな出版社です。

少ない社員で力を合わせ年間200冊の本を出版します。

日本最大の出版社である講談社の社員が900人くらい、年間の新刊出版点数が2000冊くらいです。

しかし、世界中のアーティストからアート本の作成依頼の電話が鳴りやまない世界一人気の出版社です。

ノーベル賞受賞作家ギュンター・グラス、アメリカの超有名写真家ロバート・フランク、シャネルのデザイナーであるカール・ラガーフェルドなど、超一流に愛されています。

ギュンター・グラスは「私はシュタイデルに恋をした」というほど、シュタイデル社の美しい仕事に心酔しています。

シュタイデル社は、数年先まで出版の予定が埋まっているといいます。

ゲルハルト・シュタイデルという人物

ゲルハルト・シュタイデル氏は、美しい本を作るときにコスト計算をしないそうです。

ただ直感のままに、作りたい本を作るというのです。

シュタイデル社の本の作り方は、普通の出版社の方法とは全く違います。

本が売れるかどうかは大した問題ではなく、満足できる作品を作れるかどうかを大切にしています。

だから、シュタイデル社は他の出版社が作れないような美しい装丁の本を作れるのです。

ゲルハルト・シュタイデル氏は世界中のアーティストのアトリエに自ら足を運び、実際に作品を見ながら、アーティスト自身と徹底的に話し合って作品作りを進めていきます。

だから、シュタイデル社はアーティストが思い描いた作品の世界観に合った本が作れるのです。

細部までこだわり徹底的に話し合う姿に、美しい本を作り上げることに対する情熱を感じます。

アトリエ風景

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シュタイデル社の信念を見習いたい

日本では、大企業に就職して、良い給料をもらうことが成功でありステータスであると考えられがちですが、ゲルハルト・シュタイデル氏は全く逆を行きます。

もっと良い本を作るために制作する本の数を減らしたいと考えし、どれだけコストがかかってもきれいな本を作りたいと考えているのです。

 

自分のやりたいことを貫いて、それが世界中の超一流に認められることが、何よりの栄光である

と教えてくれる作品でした。

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