フジテレビで放送されていた「33分探偵」というドラマをご存知でしょうか。
深夜ドラマなので知らない人も多いでしょうが、福田雄一脚本によるギャグドラマの初期作品です。
33分探偵には福田雄一テイストバッチリのシュールな笑いがふんだんに盛り込まれています。
堂本剛が演じる探偵、鞍馬六郎は、かつて堂本剛が演じたテレビドラマ金田一少年の事件簿風だけど、ちょっと間の抜けた推理をします。
効果音やカメラワークもわざと金田一少年の事件簿に似せて作っているので、ドラマ金田一少年の事件簿の堂本剛ver.を知っている人は笑える場面がたくさんあります。

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たまに、助手役の武藤リカコを演じる水川あさみが「はじめちゃん」って言っちゃってます。
鞍馬六郎は、当時の金田一一を演じた堂本剛と同じようにもみあげを長くしています。
なぜか、もみあげの途中が切れているところに悪ふざけ感が出ています。
探偵物ドラマの常識を覆す鞍馬六郎の推理
33分探偵では、基本的には殺人事件が起こり、冒頭の5分で犯人が見つかります。
動機も証拠もバッチリで事件解決なのですが、ドラマを33分もたせるために鞍馬六郎がむちゃくちゃな推理をして時間を稼ぎます。
決めゼリフは「俺がこの事件、33分もたせてやる」です。
もちろん時間をもたせるためだけの無茶苦茶な推理なので犯人を間違えまくります。
そして紆余曲折あった挙句、やっぱり犯人は元通りの人(たまに例外があります)という斬新な設定です。
33分探偵の定番お笑いパターン
このドラマでは、毎回決まったお笑いパターンがいくつも存在します。
- 鞍馬六郎の助手の武藤リカコと押し売り販売業者のミニコント

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- 大田原警部(高橋克実)が鞍馬探偵事務所来て、ピタゴラスイッチのような複雑な装置でコーヒーをぶちまける

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- 鑑識官室で、鑑識官の佐藤二朗が助手のアイ(野波麻帆)にエロい実験を仕掛けようとして失敗する

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- 事件の聞き込みの際に謎の情報屋として小島よしおが登場
- 茂木刑事(戸次重幸)が必ずおもしろい証言を拾ってくる
- 証言者が話し方がおかしい変なキャラ
33分もたせるためだけのシーンです。

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- 事件解決後の最終シーンでみんなが走り出し、エンディング曲が流れるとピタッと止まって静止画になったふりをする
鞍馬六郎は、ドラマ内ではずーっと無表情を崩さないのですが、この最終シーンのみ素の堂本剛が出てしまっています。

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毎回同じパターンなのに、なぜか毎回笑ってしまいます。
何の笑いもなくみんなシリアスに演じているところがポイントです。
佐藤二朗だけは毎回ふざけていますが。
33分探偵の名言
33分探偵では、鞍馬六郎が推理の説明をしていくのですが、微妙に説明がつかないところを、「なんやかんやで・・・」とごまかします。
これは、必ずみんなに突っ込まれるのですが、そこで鞍馬六郎が放つ「なんやかんやは、なんやかんやです!」が名言のように使われます。
おもいっきりためて、大事なことを言いそうな表情で放つ一言は謎の説得力を持ちます。
このセリフが出るとなぜかみんな不自然な推理部分はスルーしてツッコまなくなります。
むちゃくちゃな推理を強引に成立させる展開でストーリーは完全に崩壊しているのに、いつの間にか丸くおさまってしまいます。
水川あさみの顔芸
このドラマの重要ポイントは水川あさみの顔芸です。
このドラマのツッコミ役で、唯一まともなキャラと思いきや、おもしろ表情でツッコミキャラが崩壊しています。

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鞍馬六郎と武藤リカコは結ばれるのか
このドラマは、鞍馬六郎と武藤リカコの微妙な距離感がおもしろポイントの一つです。
お互い恋愛感情があるようでなさそうな伏線が張られるのですが、一向に回収しません。
果たして二人の関係はどうなっていくのかをドラマのポイントの一つとして楽しんでほしいです。
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