「ぼくらのカーケシ」は、よゐこの二人がカーケシの神様こと高桑秀典(車雑誌のライター)を迎えてカーケシについて勉強するDVDです。
よゐこの二人は1972年生まれで、カーケシブームとはちょっとズレていて、お兄さんたちがやっていた記憶だそうで、カーケシを新鮮なものとして楽しんでいます。
カーケシの歴史
1970年代後半に、少年ジャンプで「サーキットの狼」という漫画でスーパーカーが大ブームになったことにより、おもちゃメーカーがガチャガチャでスーパーカーの形をした消しゴムを発売したことが、その最初だと言われています。
その後、発射台付きのものが駄菓子屋などに置かれるようになりますが、子供たちは三菱から発売されたボールペン「BOXY」を使ってノック部分の頭を発射台にして遊びました。
と、いうのも発射台はおもちゃのため学校に持っていくとアウトでしたが、カーケシとBOXYであれば、「一応文房具です」という言い訳が出来たからです。
しかし、カーケシは普通の消しゴムと同じ塩化ビニール樹脂で出来ていますが、可塑剤というゴムをやわらかくする素材が入っていたため消しゴムとして文字を消せる用途には使えませんでした。
当時のカーケシの人気はとんでもないもので、マルカというメーカーは2億個のカーケシを売ったそうです。
カーケシの種類
最初に発売されたものは、「荒彫りシリーズ」と呼ばれかなり完成度の低いものでした。

©ポニーキャニオン
角がカクカクしていて車というより少しロボットに近い完成度でした。
荒彫りシリーズの発売後、それより線がなめらかになり少しリアリティが出た初期シリーズが登場します。
そして、「スーパーリアリズムシリーズ」が登場すると写実的になり、子供心をくすぐり、一気にブームになります。

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このシリーズでは車のきれいな流線形が再現されていて、本物そっくりな仕上がりです。
その後発売された「フラットボディシリーズ」で車体がぺったんこなマニアックなスーパーカーが登場します。

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その後「クリスタルシリーズ」という透明なボディのカーケシが登場します。

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このあたりになると、実車に近づけるというよりは、より目立つ子供心をくすぐる作品に仕上げようとしています。
クリスタルシリーズは、窓部分以外を自分で塗ってリアルな感じを出す遊びが流行りました。
ブームの終期になると、「デコトラシリーズ」や「働く車シリーズ」、「ビッグボディシリーズ」などの変わり種カーケシがどんどん登場します。
こうなってくると、もはやスーパーカーは関係なくなっています。
カーケシのライバル
当時のカーケシ以外の子供の流行は、「牛ぶた集め」と呼ばれる牛乳のフタを集めるものでした。
今とは違い、ビン牛乳が主流だった時代なので色んな種類の牛ぶたがありました。
それを交換したり、メンコみたいに遊んで奪い合ったりしていました。
カーケシの遊び方
最初はBOXYでノックして遠くへ飛ばす遊び方が主流でしたが、そのうち机の角ギリギリで止めるチキンレース的な遊びや、実際にコースを作って、そこで走らせる遊びが流行りました。
コースを作ること自体が楽しく、それがさらに子供たちの人気に火を付けました。
カーケシの改造
遊び方の工夫だけでなく、カーケシの本体を改造することによって遊び方の幅は広がっていました。
- 車体の下にホッチキスの芯を刺して地面との摩擦を減らす
- 底をくりぬいて軽量化する
- タイヤ部分にボンドを塗ってツルツルにする
- カーケシをシンナーにつけて溶かすことにより小さくしてしまう
遊ぶものが今より少ないからこそ、頭を使って色んなことをしてオリジナルな楽しみ方をしていました。
子どもの発想力というのは、すごいものですね。
よゐこ独自のカーケシの遊び方
番組後半では、各々1万円を渡されて、ホームセンターでカーケシを改造するパーツになりそうなものを買ってきて、実際に対戦するためのカーケシ改造を行います。

©ポニーキャニオン
二人が改造に熱中している姿を見ると、なんだかやってみたくなります。

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バトルに使ってしまうと友達を失うような改造の数々が面白いです。
そして、実際に改造したマシンを使って、有野さん、濱口さん、高桑さんの3人で対戦です。
まさかの超長期戦にみんな疲れながらも楽しそうでした。
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