北海道の小さな町の給食が日本中の給食を変えたという話をご存知でしょうか?
昔は給食といえば、まずくて、味がうすくて、いつも同じメニューばかり、それが当たり前でした。
「プロフェッショナル仕事の流儀 管理栄養士佐々木十美の仕事 〜子供を鍛える、母の給食」は、学校給食の当たり前を変えた伝説の管理栄養士佐々木十美への密着ドキュメントです。

©NHKエンタープライズ
「プロフェッショナル仕事の流儀」に関する記事
プロフェッショナル仕事の流儀のDVDは、他にもたくさん記事を書いていますので、ぜひご覧ください。
「プロフェッショナル仕事の流儀」のDVDに関する記事のまとめ
佐々木十美とは?
佐々木十美は、北海道置戸町立学校給食センターで働く管理栄養士です。
管理栄養士の仕事は、子供たちの成長に必要な栄養バランスの献立を考えることです。
そこで、6人の調理員に指示出しながら町中の小学生、中学生の給食を作っています。

©NHKエンタープライズ
佐々木十美はレシピ本を出せばベストセラー、講師としても全国にひっぱりだこという給食作りの管理栄養士として圧倒的な知名度と影響力を持っています。
佐々木十美のすごさ
佐々木十美は、契約農家に直接行き、一番鮮度の良い作物を自ら収穫します。
スーパーで買う野菜は、熟す前に収穫し、輸送中に熟されるのですが、直接農家に行き熟したものを手に入れるのは、新鮮さが全くちがいます。
仕入れを行う食材でも、産地はできるだけ近くのものを選びます。
輸送距離が短いということは、それだけ新鮮だからです。
佐々木十美の最後の仕事
佐々木十美は、撮影当時の2011年に60歳になっていました。
引退前の最後の年です。
新しい22歳の管理栄養士が雇われ、自分の経験を教え込んでいる最中でした。
学校給食を作ることの難しさ
学校給食には、1食250円しかかけられないという制約があります。
その中で栄養バランスに気をつけながら、おいしいものを作り続けるというのは、とんでもない難しさです。
さらに、佐々木十美は、1年を通して同じメニューを作らないというこだわりを持っています。
管理栄養士を目指した理由
佐々木十美は10人兄弟の末っ子に生まれました。
父が幼い頃に死に、母が女手一つで子供達を育てました。
貧乏ではありましたが、子供たちにひもじい思いをさせないため、あの手この手でおいしい料理を作ってくれました。
佐々木十美は、母のように人においしいものを食べさせたいと思い管理栄養士になります。
そして無事資格を取得し、地元の給食センターで働くようになります。
佐々木十美の挫折
佐々木十美が管理栄養士になった当時は、まだ子供の数が多く、大量の給食を作るために大量の食品添加物や化学調味料が使われていました。
ある日、自分の作ったうどんが子供たちの元に届く時には伸びきっていることに衝撃を受けました。
もっとおいしい給食を作らなければと思いました。
伝説の管理栄養士へ
おいしいものを作るという意志を持って頑張っていたある日、自分が自信を持って作ったパンが大量に残されていることに気が付きました。
バターをたっぷり使って、これまでのコッペパンよりおいしいと思っていたものでした。
なぜ自分の作ったものを子供たちが食べてくれなかったのか、食事をしている最中の子供をつぶさに観察するようになりました。
それからは、子供たちといっしょに給食を食べることが多くなりました。
そして、子供たちが何を求めているのかを少しずつ学び、経験として蓄積していきました。
そして、給食を作り続けて年が経つごとに、置戸町立学校給食センターが作る給食はおいしいと評判になり、そのうわさは全国へ広がっていきました。
佐々木十美の言葉
「おいしいそうってワクワクする気持ちが大切。その気持ちが献立にこもる。作るときの指示書にこもる。作る人にもこもる。気持ちは繋がっている。そうすると子供にもつながる。」
プロフェッショナルとは?という質問にはこう答えました。
「信念を持って、自分にできる範囲内の最大のことを一所懸命するっていうか、それが私にとってはプロなのかな。それだけではなくて、遊び心を持って楽しんで、それがプラスされないといい仕事にならないと思いますね。」
「プロフェッショナル仕事の流儀」に関する記事
プロフェッショナル仕事の流儀のDVDは、他にもたくさん記事を書いていますので、ぜひご覧ください。
コメント