「HEALTH HACKS!~ビジネスパーソンのためのサバイバル健康投資術」は、若い働き盛りのビジネスマンを対象にした珍しい健康本です。
著者の川田浩志(かわだひろし)は、内科医であり、予防医学の研究者であり、大学教授であり、TV番組や講演で引っ張りだこの、「健康」に関するプロです。
とにかくエビデンス(科学的根拠)にこだわった健康法で大人気です。
今回は、300ページ近くある「HEALTH HACKS!」の内容を短くまとめて記事にさせていただきました。
健康情報は嘘ばかり
世の中にあふれている健康情報には全く科学的根拠がないけれど、なぜか広くみんなに信じられているものがたくさんあります。
例えば以下のものは全く科学的根拠がないことが分かっています。
- 水は、たくさん飲んだ方が良い
- 人は、脳のほんの10%しか使っていない
- 暗いところで本を読むと目が悪くなる
- 毛を剃ると、だんだん早く伸びるようになるし、剛毛になる
- 携帯電話を病院内で使用すると、機器が誤作動する
- コーヒーに含まれるカフェインは体に悪い
こういった情報に踊らされず、しっかりと科学的根拠に基づいた健康管理を行っていくことが大切です。
健康に関する豆知識
先ほどの科学的根拠のない健康情報とは反対に、次にあげるものは統計や調査に基づいた情報です。
- 統計上、健康度が上がれば上がるほど収入が増える
- 朝日新聞の調査で「自分の健康に不安を抱えている」と回答した人は、全体の66%もいた
- アメリカのIBM社で健康的な食生活、運動の実施などを行った社員に対して年間300ドルを支給することにしたところ、一時的には1億3000万ドルの支出増になったが、最終的にはその3倍のコスト削減につながった
- 日本の平均寿命は、男性は横浜市、川崎市、三鷹市などの東京郊外が高く、女性は沖縄などの田舎が高い
- アメリカの統計で6.5時間から7.5時間の睡眠が一番長生きということが分かった
- 日常の歩行距離が長い人ほど、そして歩行スピードが速い人ほど、認知症になる危険性が減る
- 100歳以上の超長寿の人にはポジティブシンキングな人が多い
- サプリメントを取るときは、脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)や鉄分の取りすぎに注意
健康に関する努力が続かない理由
- ずっと高級な健康食品は買えない
- ジム通いが何年も続く人はほとんどいない
- 健康本は相当意志が強くなければ続けられない無理なことを言う
著者が提案する「7つの健康習慣」
- 主体性を発揮して健康を目指す
- 目的を持って健康習慣を始める
- 健康の重要事項を優先する
- Win-Winを考えて健康を目指す
- 健康法を理解してから健康の女神に理解される
- 健康法で相乗効果を発揮する
- 健康のために刃を研ぐ
長寿の人の科学的な調査結果
- 低体温である
- 血液中のインスリン濃度が低い
- 血液中のDHEA-s濃度が低い
これらの値を改善するために、川田浩志は、「カロリーを抑える」「GI値を気にした食事」を提唱します。
カロリーを7割に抑えた食事をしたサルは、体温、インスリン濃度、DHEA-s濃度の全ての値が良くなり、寿命が伸びました。
インスリンは体内で糖質を分解するための物質です。
インスリンの上昇を防ぐために大事なのは単純に「糖質」の多い食事を減らすことではなく、血糖値が上昇するスピード「GI値」が低い食事をとることです。
著者が実践している健康法
- 家庭用トレッドミルというマシーンで1日30分運動
- にんじん、トマト、リンゴ、ほうれん草、もろみ酢を絞ったジュースを飲む
- ホームベーカリーで全粒粉、オリーブオイル、砂糖、レーズンでパンを作って朝食にする
- 毎朝豆乳を飲む
- いつもより大股で、スピードを速めた「ややつらい」ウォーキングをする
「食」に関するいろんな作品を紹介しています
今回紹介した「HEALTH HACKS!」では、食に関する科学的根拠に基づいた正しい知識を付けることの重要性を主張しています。
過去に、「食」に関する作品を紹介した記事を書いています。
興味があれば、ぜひご覧ください。
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