2020年4月から、多くの人がいる施設や鉄道、飲食店などの施設は、原則屋内禁煙となります。
恐らくこれで最も影響を受けるのが、パチンコ店でしょう。
一つの建物の中にあれだけ、たばこの煙が充満しているのは、古ぼけた喫茶店かパチンコ店くらいでしょう。
日本人の喫煙率
JTによる調べによると、現在の日本人のたばこ喫煙率は成人男性で30%を切るくらい、成人女性で8%前後です。
昭和の時代だと、成人男性の喫煙率は80%を越えていましたが、どんどん低下し続けています。
昔は、オフィスの自分の机に灰皿があって、仕事中に喫煙するのが当たり前でした。
ひと昔前のテレビドラマを見返してみると、「おいおい、こんなとこでたばこ吸ってんのか」と違和感を感じることが多々あります。
パチンコ愛好者の喫煙率
これに対し、日遊協の調べによると、パチンコ店に来店する客の中での喫煙率は54.7%と、非常に高い数字です。
パチンコ店では各台の横に必ず灰皿が設置されていて、遊戯をしながら喫煙を行うことができます。
数時間も座ったままで台の動きに一喜一憂するパチンコ・パチスロでは手持ち無沙汰になることが多く、喫煙する合間が非常に多いのです。
また、高額な投資にイライラしたり、ものすごい連荘にハラハラしたりと、喫煙したくなるポイントが頻繁に来るのもパチンコ・パチスロという遊戯です。
2020年4月以降のパチンコ店はどうなるか
パチンコ店が全面禁煙になった場合、これまでタバコの煙が嫌いだったので来店しなかった人が来店してくれるようになるというメリットはあります。
しかし、パチンコ店が全面禁煙になったためパチンコ店に行くのをやめる人の方が多いと思います。
ギャンブル依存症の人とニコチン依存症の人には、かなりの相関関係があると言われています。
つまり、屋内禁煙によりニコチン依存症の人がパチンコ店から消えてしまうと、今までパチンコ店の収入を支えていたギャンブル依存症の人が消えてしまうのです。
現在、パチンコの遊戯人口は、ピークだった頃と比べ半分以下に減ってしまいました。
パチンコ店全店の売上はピーク時の3分の2まで落ち込んでいます。
実は、客数の減少ほど売り上げは減っていないのです。
つまり、客1人あたりが使うお金がパチンコ・パチスロの全盛期よりも増えたということです。
ライトユーザーがパチンコ店から去り、ギャンブル依存症の人が使うお金を増やしたような形です。
その、ギャンブル依存症の人たちが、パチンコ店から消えてしまったとき、一体何が起きるのか。
パチンコ店経営者たちは令和2年4月1日を恐れています。
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