「ヘテロゲニア リンギスティコ 異種族言語学入門」は、ヤングエースUPで2018年から連載されている異世界のモンスターたちの言語をテーマにした珍しい漫画です。

©瀬野反人/角川書店
あらすじ
主人公のハカバは人間世界の住人です。
獣人語の専門家である教授に師事していました。
教授は実際に魔界へ行き、モンスターたちの言語を調査して、その結果を発表している異種族言語学の第一人者です。
教授が腰を悪くして魔界に行けなくなったので、ハカバが変わりに魔界へ行き、モンスターの言語を調査することになりました。

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教授は魔界のワーウルフというモンスターの間に子をもうけており、そのススキという半人半獣がハカバの魔界探検を案内します。

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斬新な設定がおもしろい
漫画の実際のセリフ上で、モンスターたちが何をしゃべっているのか本当に分からないので、ハカバと一緒に異種族言語を勉強している気になります。
教授がワーウルフの言語に詳しかったこともあり、ハカバもある程度はワーウルフのしゃべる言葉は理解することができます。
ワーウルフの言語をヒントに他の種族の言語を想像しながら調査を進めていきます。
モンスターごとの細かい設定がすごい
調査の過程で、ワーウルフには2種類の言語があることが分かってきます。
どうやら、昔の言語のようです。
語尾を上げたり下げたりすることで表現を変えるのですが、現在のワーウルフの言葉とは違いさらに難解です。
スライムは人間の言語も理解できる高度な知能を持っています。

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リザードマンは比較的ワーウルフに近い言語ですが、発声できない音があるため、ひとつひとつ発音のすり合わせ作業を行えば理解することができます。

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クラーケンは体の色で言葉を表現します。他種族との会話には動作を使います。

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ハーピーは発声器官が他種族と全く違うため言語は全く理解できません。首の動きを大きく使った身振りで他種族と会話します。

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ドラゴンはリザードマンとよく似た言葉を話します。
言語以外にも細かい設定がたくさん
リザードマンには、文字の文化もあります。
文字といっても抽象的に色を使って模様で表現するため認識はとても難しいです。

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他にもおもしろい魔界に住むモンスターならではの暮らしがあります。
- 異世界のモンスターの間では、死者を弔うのではなく、食べてあげるのが礼儀
- 魔界には数がなく、数詞を持たず、大まかな量の表現しかない
- 魔界では、虫類や、巨大なミミズのような環形動物が食事になる

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