「隣の席の佐藤さん」は、どこにでもある普通の男子高校生の高校生活を描いた淡い恋愛の漫画です。
これといった大事件が起こるわけでもなく、悲しい恋愛が描かれるわけでもなく、心がじんわりと温かくなる優しさにあふれた漫画です。
ネット小説大賞で有名になった本作
「隣の席の佐藤さん」は、第6回ネット小説大賞受賞作です。
2019年に開催された第6回大会は、10156点もの作品の中からグランプリ1作、金賞2作、受賞作29作が選ばれています。
受賞作のほとんどの作品が異世界ものの中、ごく普通の日常生活を描いた「隣の席の佐藤さん」が受賞したのは奇跡ともいえます。
受賞作品の中でも優秀なものはコミカライズの権利がもらえます。
「異世界居酒屋のぶ」は、ネット小説大賞からコミカライズされて人気になった代表例です。

佐藤さんはどこにでもいる普通の女の子
主人公の山口くんは、どこか冷めたところのある、ごく普通の高校2年生です。

©森崎緩/sumie/一二三書房
クラスの席替えで、苦手だった女の子、佐藤さんの隣になってしまいます。
佐藤さんは、クラスの女子でもとびぬけて地味で全然かわいくありません(山口くんの主観)。

©森崎緩/sumie/一二三書房
スカート丈も校則遵守の膝下丈だし、髪型はいつも野暮ったい一つ結びです。
冗談が通じないし、話のテンポがゆっくりで合いません。
手際が悪く、勉強もスポーツも苦手です。
黒板の字をノートに書き写すのも遅いです。
なぜか佐藤さんのことが気になってしまう
でも、佐藤さんは、とても優しく、いつも人のことばかり気にしています。
人に誉められると、お世辞ということにも気付かず喜びます。
そんな佐藤さんの優しさに、なぜかドキドキしてしまう山口くんのありふれた日常を描いた、純文学のような作品です。

©森崎緩/sumie/一二三書房
同時期に連載開始された良作漫画
小学生のイジメを題材にした明るい漫画「事情を知らない転校生がグイグイくる」
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