ナショナルジオグラフィック社の「赤ちゃんの不思議」

赤ちゃんの不思議 ドキュメンタリー
©ナショナルジオグラフィック社

「赤ちゃんの不思議」は、ナショナルジオグラフィック社が、生まれたばかりの人間の驚くべき秘密を科学的に解明することを目指した映像作品です。

なぜ人間の赤ちゃんは、なかなか歩き出さないのか?

動物の赤ちゃんは、生まれたらすぐに歩きだします。

しかし、人間の赤ちゃんは生まれてすぐは歩くこともできず、親の助けがなければ生きていけません。

人間に最も近いチンパンジーでも6か月で歩き始めるのですが、人間は1年くらいかかります。

人間は、動物の中で最も弱い状態で生まれて来るのです。

 

その理由は、人間が「二足歩行」であることが関係していました。

人間は二足歩行に進化したとき、歩くという動作に適応するため骨盤が小さくなりました

骨盤

©ナショナルジオグラフィック社

お腹の中の赤ちゃんが産まれてくるときに大きく成長しすぎていると、お母さんの骨盤をとおるときに頭がひっかかって出てくることができません。

そのため、骨盤をとおれるギリギリの大きさまで成長して出てくるのです。

他の動物と違い、人間の出産に人の手助けが必要で、母体の死の危険が伴うのは、赤ちゃんがいかにギリギリまでお腹の中で成長しているのかを示しています。

赤ちゃんに元々備わった本能の不思議

赤ちゃんには本能が備わっていて、生まれたばかりの赤ちゃんを水の中に入れると、息を止めます。

頬をなでられると、そちらに顔を向けます。

生まれたばかりの赤ちゃんの身体を支えながら立たせると、足踏み反射といって、歩く動きをします。

不思議なことに、生後6か月になると、この反射はなくなります。

人間は生まれながらに知的能力を持っている

赤ちゃんの目の前におもちゃを出して、ばれないように、こっそりの数を増やしたり減らしたりすると、赤ちゃんは物を見つめる時間が長くなることが分かりました。

赤ちゃん 数の実験

©ナショナルジオグラフィック社

これは、赤ちゃんに生まれながらにして、数を数える能力が備わっていることを示しています。

赤ちゃんは真っ新な状態で生まれてきて、経験で知性を養っていくのだとかんがえられていましたが、生まれつき知性が備わっていたのです。

赤ちゃんの学習能力

脳の中のニューロンがつながっていくことで赤ちゃんは成長していきます。

生まれたばかりの頃の赤ちゃんは、手を動かそうとして、腕全体がバタついてしまいます。

これは、まだニューロンが正しく結合していないためです。

視力ですら学習で成長します。

生まれたばかりの頃、目をずっと閉じ光が入らない状態が続くと、赤ちゃんは視力を失ってしまいます。

いらない機能を脳が削除していってしまうのです。

 

生まれつき備わっている能力が成長で失われる?

生まれたばかりの赤ちゃんは全ての言語を聞き分けることができます。

しかし数か月たつと、母国語に慣れ、他の言語を聞き分ける能力を失っていきます。

 

生後間もない赤ちゃんは顔を見分ける能力があります。

サルの顔であっても全て違いを見つけることができます。

しかし、人に触れることによって、9か月もたつとサルの顔の違いが認識できなくなってしまいます。

生後3か月までの子供は母親の顔の映像をパーツをバラバラにしても認識することができます。

この能力もしばらくすると失われていきます。

逆に、表情から感情を読み取る能力は子供が育っていくうちに手に入れていきます。

人を見る経験をしないまま育った子供は、人の表情の違いがうまく理解できず、相手の感情を理解することができなくなってしまいます。

 

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