2002年から2008年まで、F1ドライバーとして日本人初の記録を塗り変え続けた佐藤琢磨は、2010年からインディカー・シリーズに参戦し、そこでも新たな記録を作り続けています。

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2013年の第3戦ロングビーチで優勝を飾り、2017年にはインディ500で優勝という奇跡を成し遂げました。
2018年には、アンドレッティ・オートスポーツからレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングに移籍し、新たなチームで活躍することとなりました。
記事の元となった資料:DVD「佐藤琢磨 ポートランド優勝! インディカー・シリーズ2018総集編」
2018年佐藤琢磨の成績
- 開幕戦セントピーターズバーグ:12位
- 第2戦フェニックス:11位
- 第3戦ロングビーチ:21位
- 第4戦アラバマ:8位
- 第5戦インディカーグランプリ:10位
- 第6戦インディ500:32位
- 第7戦デトロイトグランプリ・レース1:5位
- 第8戦デトロイトグランプリ・レース2:17位
- 第9戦テキサス:7位
- 第10戦ロードアメリカ:4位
- 第11戦アイオワ:3位
- 第12戦トロント:22位
- 第13戦ミッドハイオ:17位
- 第14戦ポコノ:21位
- 第15戦ゲートウェイ:9位
- 第16戦ポートランド:優勝
- 第17戦ソノマ:25位
優勝したポートランド戦のレース内容
オレゴン州のポートランドでインディーカーシリーズが開催されるのは11年ぶりでした。
佐藤琢磨自身はポートランドでレースを行うのは初めてでした。
予選前のプラクティスでは5番手を記録し、好調をキープしていました。
しかし、予選ではグループの運にもめぐまれず20番手になってしまいました。

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スタート直後にクラッシュがありイエローフラッグが挙がります。
佐藤琢磨は早々にピットインして燃料を継ぎ足す作戦にします。
後続車も全てピットインしたため16番手をキープしました。
105周のうちの35周時点でまだピットインしていない佐藤琢磨は3位まで上がりました。
ウィル・パワーのクラッシュにより2度目のイエローフラッグがあり、あけて47周目、佐藤琢磨は13番手です。
56周目に再度イエローフラッグとなりますが、2ピット作戦をとっている佐藤琢磨はピットインせず、2番手に上がります。
トップのハンター・レイは佐藤琢磨より5周分くらい燃料が少ないため、ここからピットインまでに佐藤琢磨をできるだけ引き離しておく必要があります。

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佐藤琢磨は、どんどん引き離されていきますが、燃費を節約するためペースを守ります。
71周目、ハンター・レイがピットインすると佐藤琢磨がトップになります。
ここからは、少しでもリードを稼ぐため佐藤琢磨が猛プッシュします。
75周目、佐藤琢磨がピットに入り、作戦どおり1位を守ります。
残り15周のところで1位の車がピットに入り、佐藤琢磨がリーダーになります。

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残り数周からは、ハンター・レイが佐藤琢磨の真後ろにつき、プッシュするタイミングを探っています。
ハンター・レイの猛烈なプッシュから懸命に守りながらも「楽しかった」と佐藤琢磨は言います。
そしてそのまま1位で佐藤琢磨が優勝します。

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日本人選手がインディーカーシリーズで3度も優勝するとは、夢のようです。
佐藤琢磨はこれからも記録を塗り替え続けてくれるでしょう。
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