海の底にはいったい何があるのか。
潜水艇がなければたどり着くことはできず、一般人は一生かかっても行くことができない場所です。
「海水を抜いてみた! 世にも不思議な海底地形」は、ナショナルジオグラフィック社が、近年の海底調査を元に、CGで、もし海の水が全部なくなったら底の地形はどうなっているのかを再現した映像です。
なぜ海の水を抜くのか
太陽光線は海の数十メートルまでしか届かず、数千メートルの深さの海から考えれば、ほとんどの部分が暗闇です。
海の底にどんな生き物がいるのかは、潜水艇で光を照らしながら探すしかありません。
しかし、海の底の地形を探ることは、音波、つまりソナーがあれば可能です。
つまり、海底の地形は、今分かっているソナーからのデータを集めればCGで再現することができるのです。
近海の巨大な崖モントレー峡谷
モントレー湾では、海水を抜くと、すぐ目の前に巨大なモントレー峡谷が現れます。
長さ500km、深さ1500mという急激な崖が近海に現れるのです。
水中には世界一高い山がある
太平洋の真っただ中、ハワイ島の周りの海水を全て抜くと、巨大な山が現れます。
エベレストよりも1200mも高い、世界一高い山なのです。

©ナショナルジオグラフィック
海底にはロイヒ火山という活動中のものが水中1000mの高さになっていますが、どんどん成長しており、次第にハワイ諸島より巨大な島を作ることが分かっています。
地球を1周する巨大な山脈
中央海嶺は、野球の縫い目のように地球をぐるりと回っている超巨大山脈です。
中央海嶺は、唯一アイスランドで海上に顔を出しています。
この中央海嶺の水を抜くと、奇跡の景色が見られます。

©ナショナルジオグラフィック
噴火し続ける火山が永遠に連なっている姿が見られるのです。
これにより新たな地層が作られ、毎年2cmずつ地面が動いています。
ロマンシェ断裂帯
さらに海水を抜いていくと、4000mほどの深さのところにロマンシェ断裂帯というあまりにも深い断層があります。

©ナショナルジオグラフィック
海底に現れる異世界
海底では、チムニーと呼ばれる熱水噴出口が成長したものがたくさんあります。

©ナショナルジオグラフィック
地上にもこのような場所はありますが、風雨にされされているため浸食されて、海底のような高さまで成長しません。
最大で20mの高さのビルほどのチムニーが海底には存在しています。
永遠に続くまっ平な平原
陸地とほぼ同じ、地球の3分の1を占めるのが、深海平原という、真っ平な何もない海底です。

©ナショナルジオグラフィック
この平原がもし地上にあれば、360度どこを見渡しても地平線が広がる奇跡の風景が見られることになります。
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