地球上で最も過酷な環境である南極で堂々と生き残るコウテイペンギン。

©ナショナルジオグラフィック
人間を寄せ付けない環境のため、これまでコウテイペンギンの調査はあまり進んでいませんでした。
しかし、地球温暖化が進み、南極の氷はどんどん解け始めています。
そんな中で、コウテイペンギンは生き抜いていけるのか、その調査のためアメリカの研究者たちが乗り出しました。
参考資料:ナショナルジオグラフィック コウテイペンギン
コウテイペンギンは人間好き
風速80mの強風が吹き付け、気温はマイナス60度まで下がります。
地球上で最も風が強く、最も寒い場所です。
コウテイペンギンは、体長は1mを超え、体重は40kmにもなる大きさです。
寿命は40年あります。
コウテイペンギンは好奇心が強く、人間がキャンプを張ると寄ってきます。

©ナショナルジオグラフィック
陸では遅いけど泳ぎは得意
エサをとるため氷山を歩き極寒の海に飛び込みます。
海面に集まった大量の小魚をエサにしています。
海に飛び込むと、一気に深いところに潜り、海面付近の氷にくっついている小魚にむかって一気に上昇してくちばしで捕まえます。
コウテイペンギンは海の中を最高20分息継ぎなしで泳ぎ続けることができます。
コウテイペンギンの天敵
コウテイペンギンの天敵はヒョウアザラシです。
海にエサを取りに来たコウテイペンギンの狙って、かみつきます。

©ナショナルジオグラフィック
コウテイペンギンは、死んだふりをして、ヒョウアザラシが一度くわえなおそうと離した瞬間に急いで逃げ出します。
残念ながらヒョウアザラシに食べられてしまうと、エサを待つこどもも生き延びることはできません。
親を待ったまま眠ってしまい、そのまま凍死してしまいます。

©ナショナルジオグラフィック
コウテイペンギンの子育て
夏場に4か月間海でエサを食べ続けたコウテイペンギンは、海氷の上を歩いて自らの集団が暮らすコロニーまでお腹で滑りながら移動します。

©ナショナルジオグラフィック
そして、コロニーで子供を産みます。
卵はオスの足とお腹の間で温められます。
ぎゅっとみんなでかたまりになって厳しい冬を過ごします。
身を寄せ合って温めあっても、多くの個体は冬を越せません。
無事春を迎えたタマゴからヒナが生まれます。

©ナショナルジオグラフィック
4か月間何も食べずに卵を守った父親は体重が半分になります。
そこへ、冬を乗り切ったメスたちが戻ってきます。
エサをたくわえて丸々と太ったメスたちはオスから子どもを引き継いで育てます。
親たちがエサを探しに出かけている間、子どもたちは固まって集団を作り身を守ります。
狩りから帰ってきた親は、たくさんの子どもたちの中から泣き声を聞き分けて自分の子どもを見つけることができます。
夏になり産毛が抜けはじめたコウテイペンギンの子は、初めて海に入ります。
こうして、コウテイペンギンの子どもは大人になっていきます。
コメント