破綻寸前のリゾート地を次々と再生させる天才経営者・星野佳路(ほしのよしはる)。

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星野リゾート社長の社長であり、通称リゾート再生請負人です。
参考資料「プロフェッショナル 仕事の流儀 ”信じる力”が人を動かす リゾート再生請負人 星野佳路の仕事」
星野佳路の仕事
星野佳路の名前は、地元の長野県で、親から引き継いだ星野旅館を再生したことから業界内で知られるようになりました。
その後、山梨県のリゾート地、リゾナーレを再生させたことで日本中からリゾート地の再生依頼が舞い込むようになりました。
リゾナーレは負債147億円を抱えていましたが、星野佳路により再生し、黒字化を達成しました。
星野佳路の一風変わった仕事の仕方
- 社長室がなく空いている席で仕事をする
常に社員と同じ場所で同じ目線で仕事をすることにしています。
- 定例会議は、社員全員誰もが参加できる
会議での星野佳路の口ぐせは「どうしますか?」です。
- 社長ではなく、方針を決めるのは社員自身
- 常にパソコンを持ち歩いていて、書類をもらわずに全てをパソコンに保存する
- 組織の構造を縦関係ではなく、10人単位のグループに分けてフラット化
- グループ内のリーダーを1人、立候補制で決める
星野佳路の経営術が生まれるまで
幼い頃からホテルの御曹司として育てられた星野佳路は、海外の大学でホテル経営学を学び、帰国後は金融機関で働きました。
31歳のときに父の経営する旅館を継ぐことになりました。
トップダウンでどんどんと改革を進めていきましたが、反発したベテラン社員たちが次々と辞めていきました。
全社員の3分の1が去っていきました。
残された社員たちは残業続きで地獄のような状態でした。
ある日、壁に「星野に行けば殺される」と書かれていました。
ブライダル部門は特に問題で、若手の中からリーダーを選ばなければならなくなりました。
31歳のカメラマン堀井伸一(ほりいしんいち)を抜擢しました。
最初のうちは聞いてくることが多かった若者は、どんどん成長し、新しい企画を考えるようになりました。
新しい企画はどんどん人気になり、ホテルの看板事業になりました。
「任せれば、人は考え、動く」ということを星野佳路は学びました。
それが、星野の「社員による経営改革」の始まりでした。
星野佳路の名言
「リゾートや旅館やホテルで働くスタッフは、人間の性格としてお客様に楽しんでほしいと思っている。私たちはそれを信じる。」
「選択肢はたくさんある。その中で正解を選ぶのではなく、最も共感を得られるものを選ぶ。」
プロフェッショナルとは?という質問には次のように答えました。
「常に完璧を目指そうとしている。完璧になるなんてことはおそらく生涯ありえないけど、そこを淡々と目指している。」
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