青森県大間で「マグロ漁の神様」と呼ばれた山崎倉(やまざきおさむ)。
数々のTV番組にも出演し、マグロ漁師で知らない人はいないほどの有名人です。

©NHKエンタープライズ
年間50匹釣り上げたら一流と呼ばれる大間のマグロ漁師の中で、毎年コンスタントに70匹以上を釣り上げる凄腕漁師です。
東京築地のマグロの初競りで、平成9年、平成10年に異例の2年連続最高値を記録し、伝説となりました。
平成9年:584万円
平成10年:400万円
マグロ漁の方法
目測でカモメを探し、それを追いかけます。
カモメはサンマの群れを狙い、そのサンマを追ってマグロの群れがやってきます。
まずはサンマの群れを探し、ソナーでマグロの群れが近くにいるか確認します。
マグロは群れの中にエサを投げ込んでも食べようとしません。
群れの先頭にエサを投げて泳がせながら釣ります。
つまり、マグロの先頭の前に船を走らせるという高等技術が必要です。
直径1mmほどの釣り糸1本を軍手でたぐりよせる1本釣りです。
山崎倉ですら、2、3日に1匹しか釣れないのがマグロ漁です。
大きなマグロほど海底スレスレを走るので、糸を切られやすくなります。
マグロはエサに食いつくとすぐに胃袋まで飲み込みます。
そのままにしておくと、釣り糸が鋭い歯で切られてしまいます。
良いタイミングで糸を引っ張り、胃の中の針を口に引っ掛けることが重要です。
このタイミングで漁の成果が大きく変わります。
山崎倉のすごさ
マグロ漁をするためには、そのエサとなるサンマやイカなどのエサが必要になります。
山崎倉はできるだけ新鮮なエサを手に入れるため、毎晩エサ用の魚の釣りを行います。
エサが生きているように見せるための仕掛けづくりは、漁を始めて数十年経つのに、いまだに毎日改善を行っています。
海が大しけで漁に出られない日には、細かく船の点検を行います。
山崎倉の言葉
「自然のものが相手だからさ、これでもう完璧というのは無い。だから1に努力、2に努力、3に勉強4に勉強。」
「ライバルを持たないで、自分は自分のマイペースでとれるかとれないかを追いかける。努力と勉強して、自分でマグロと対決する。」
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