2013年に行われた第2回ウルトラトレイルトレイルマウントフジ

原良和が優勝 ドキュメンタリー
©NPO法人 富士トレイルランナーズ倶楽部

2013年4月26日、UTMF=ウルトラトレイルマウントフジが開催されました。

日本で最大規模の超長距離レースです。

2012年に初開催され、2013年は第2回大会でした。

過酷なコース設定

富士五湖の1つである河口湖をスタートし、反時計回りに161kmを走り、河口湖へと戻ってきます。

コース紹介

©NPO法人 富士トレイルランナーズ倶楽部

累積標高差は9164mもあります。

この累積標高差が世界中で行われているトレイルランのレースの過酷さを示す指標の一つです。
制限時間は46時間、トップの方の選手は3日間不眠不休で走り続けます。

第2回大会の参加者たち

2013年の大会では991人の参加者が集まりました。

その中に外国人選手は166人、40か国から集まりました。

女子選手も162人いました。

第1回大会のチャンピオン、フランスのジュリアン・ショリエも参加しました。

ジュリアン・ショリエ

©NPO法人 富士トレイルランナーズ倶楽部

もう一人のフランス人、セバスチャン・セニョーも優勝候補です。

世界一のトレイルランレースであるウルトラトレイル・デュ・モンブランで毎年上位の成績を納める強豪選手です。

レース展開

レースは、スタートからジュリアン・ショリエがトップを走り続けます。

しかし79km付近の勾配の緩やかな地点で日本人選手・原良和がジュリアンを抜いてトップに躍り出ます。

原良和

©NPO法人 富士トレイルランナーズ倶楽部

40歳という年齢(当時)ながら、日本長距離レースでは知らない人のいない名選手です。

2日目に入り、95キロ地点でも原良和がトップを守っていました。

2位のジュリアンとの差は10分に広がっていました。

ペース配分を誤ったジュリアンが失速します。

そしてカナダのゲイリー・ロビンスが2位、フランスのセバスチャン・セニョーが3位に入れ替わります。

 

前回大会で、日本人最高位3位の山本健一は127キロ地点でリタイアとなりました。

山本健一

©NPO法人 富士トレイルランナーズ倶楽部

最後のエイドステーション142キロ地点でも、原良和はトップでやってきました。

追い上げて、2位を取り戻していたジュリアンは1位から10分を少し切るくらいの位置にいました。

3位のセバスチャン・セニョーは2位から20秒差と、ぴったりとくっついていました。

そのまま原良和がトップでゴールテープを切ります。

原良和が優勝

©NPO法人 富士トレイルランナーズ倶楽部

19時間39分48秒という記録でした。

ロードレース界では有名とはいえ、トレイルランを始めてわずか3年での快挙でした。

2位のジュリアン・ショリエは19時間48分28秒

前年のジュリアン・ショリエは18時間53分12秒というとんでもない記録を出していたため、少し記録を落とした結果となりました。

3位のセバスチャン・セニョーは19時間50分13秒でした。

991人中726人が完走しました。

トレイル関係の記事

 

富士山を1周する日本最大のアドベンチャーレース「ウルトラトレイル・マウントフジ」

トレイルランニング鏑木毅がパタゴニアの極限レース「ウルトラ・フィヨルド」に挑戦

日本百名山を徒歩だけで歩き切る田中陽希の過酷な挑戦

コメント